シャッフルの話

hikiさんのブログにコメントした件。
http://risettolife.blog36.fc2.com/blog-entry-194.html
リフレッシュ時に相手のデッキをマッシュシャッフルしたら、対戦相手がから止めてくれと言われ、ジャッジを呼んだと言う話。
hikiさんは「対戦相手のシャッフルが不十分な事が多いから、リフレッシュ等で対戦相手のデッキをシャッフルする際はマッシュシャッフルをしている」との事。これは、充分な人数のジャッジがいないショップ大会やユーザージャッジ個人主催のなどでは当然の対応である。
少なくとも、俺主催の大会で、同じような場面でジャッジコールされたら、マッシュシャッフルを許可する。リフルシャッフルと違って、マッシュシャッフルで損なわれる可能性があるのは一番外のスリーブのみ。少なくとも、一番外のスリーブは消耗品と考えて良いだろう。今はキャラスリをガードするオーバースリーブも普通に市販されているのだから。

ただ、フロアルール上は、デッキを充分に無作為化するのは持ち主側の義務。
なので、公式大会では、対戦相手がシャッフルを求めてきた際に無作為化が不十分だと感じたら、まずは「あなたのデッキは充分に無作為化されていません」と言って充分な無作為化をさせる。それに応じてくれなかったらジャッジを呼ぶ。
こう言う対応の方がスマートである。

シャッフルが不十分になるのは、CXを横挿ししたり、CXを8山に分けるディールシャッフルしたりするからである。
これらの行為がWSで許されるのは、MTGでマナウェーブ(土地・他のカード・他のカードと積み込む事)自体が許されているのと同じ理由だと考えられる。
無論、そう言う積み込み行為をした後に、充分な無作為化をする前提での話。
MTGでマナウェーブが許されている件については、詳しくは下記参照。
http://logicwolf.sakura.ne.jp/magic/shuffledodont.html
(これは、日本人のMTGジャッジの方のサイトにある翻訳記事である。)
重要なポイントは下記。

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中には、「どうして(特定のシャフル方法)を禁止しないんだ?」と聞く人もいるでしょう。実際の話、疑問の残る手順をどう定義していくかは難しい問題ですし、それよりも適切な手順を定義するほうが分かり易いでしょう。以上のガイドラインを守ってシャフルを行なうかぎり、なんらかのシャフルの手順を禁止する必要性はありません。

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MTGを参考にフロアルールを作成するのは、長い歴史の中で適切に改変されている事を考えると妥当である。しかし、一方で、ゲームの内容の違いから下記のような不整合も存在している。
WSは1回のゲーム中で複数回のシャッフルが発生するゲームである。
それなのに、フロアルールのシャッフルの規定は、1ゲーム中に基本的にはシャッフルが発生しないMTGの規定を参考にしている。
MTGは、1試合が3本勝負で、ゲームとゲームの間に3分間のシャッフルの為の時間を取る事が許されている。(ゲーム中にサーチ系のカードなどでデッキの中身を見た後のシャッフルは1分)
MTGの制限時間は基本的に50分+追加ターン5ターン。この間に最大2回のシャッフルで1回3分なら、試合時間に占めるシャッフルの時間は10%前後である。
これに対し、WSは25分1本勝負。時間切れ時の追加ターンは公式試合だと無い事が多い(フロアルール上は1ターン)。互いにリフレッシュが1回だけ発生したとしても、合計2回シャッフルするから、1回のシャッフルに3分かけてしまうと、試合時間に占めるシャッフルの時間は20%を越してしまう。
充分なシャッフルとの兼ね合いを考えると、試合時間25分は短い。試合時間を伸ばすなり、もう少し何とかして欲しい。