不正行為に関する注意喚起

今日のアクエリスタッフブログで、気になる発言があった。
http://www.broccoli.co.jp/cardgame/2010/12/01/
『ベストセレクション2 愚者の宝石』の目玉であるお遊びテキスト「特別ルールでのみ使用可能」な能力が使用可能なイベントの告知。
この中の但し書きに以下がある。

・プロテクターはスリーブではありません。

この注意書きは、下記のような「特別ルールでのみ使用可能」な能力を持ったカードに対するものだと推測される。

《ステルスショッピング》
「特別ルールでのみ使用可能」
メインフェイズ終了時まで、目標の《キャラクター1人》はブロッコリー製のスリーブに入っていないカードにガードされない。

このカードがスタッフブログで紹介されたとき「ブロッコリー製のスリーブか否かをどうやって見分けるのか?」と言う点について、俺は疑念を呈した。
http://tocage.jp/blog/3153/1287669473.html

まぁ、キャラスリならまだ絵柄でブロッコリー製かの判別が付くからまだ良い。
透明スリーブだとどうか?
ちなみに、ブロッコリーはこんなスリーブを出している。

キャラクタースリーブインナープロテクター
http://www.broccoli.co.jp/news/0912/24_goods_sleeve_protectar02.html
キャラクタースリーブプロテクター
http://www.broccoli.co.jp/news/0903/27_goods_sleeve_protectar.html

他のプレーヤーを騙す為に、インナースリーブとオーバースリーブだけブロッコリー製を使用して、他社製品のキャラスリーブに入れたデッキで参加するのが面白いだろうね。
インナースリーブとオーバースリーブがブロッコリー製である事を証明する為に、これらの製品の空袋を持参する必要があるけど。

上記の商品の説明には「スリーブに入れる前に、カードをそのまま入れられる透明スリーブが登場!」「スリーブに入れたカードを、そのまま入れることができる透明スリーブが登場!」等と書かれており、スリーブとして扱うと考えられていたから、前述の疑念を呈した。
俺の提示した疑念に対する回答が「プロテクターはスリーブではありません」だと推測される。

「プロテクターはスリーブではありません」の問題点

アクエリのフロアルールには、マーキングに関して、下記のような記述がある。

・デッキに使用する全てのカードについては裏にした状態でも、表面の内容が判別できるようなマーキング(印)のついたカード・スリーブは、絶対に使用しないで下さい。
・カードをスリーブに入れる際、カードの上下を統一するように注意してください。さらに、必ずスリーブの上下を合わせた状態で、ゲームを行わなければなりません。

マーキングが付いていたら反則となるのは『カード』『スリーブ』である。今までは『プロテクター』も『スリーブ』に含まれると考えられていたので、印が付いていたり上下が合っていなかったりしたらマーキングとして反則を取られていた。
が、スタッフブログで「プロテクターはスリーブではありません」と定義されてしまったので、告知されている愚者の宝石発売記念大会のみならず、他のブロッコリー主催の公式大会でも、『プロテクター』に印を付けたり上下の向きを変えたりした状態でもマーキングに取られない、と主張する事が可能になってしまった。
俺がジャッジなら、フロアルールの規定を超えて、『プロテクター』でも裏にした状態で表面の内容が判別できるから反則って判定を下すけどな。
少なくとも、上記のような主張が可能な状況になってしまっている事には、プレーヤーもジャッジも注意が必要だろう。

影響の拡散

この話、書かれているのがブロッコリーカードゲーム課のスタッフブログである。
アクエリのみならず、ブロッコリー主催のイベント全てに影響するかもしれない。
また、他のTCGでも、ブロッコリーとイベントを共同開催した場合は波及してくるかも知れない。
具体的に言うとLycee
今週末開催のカードゲーム感謝祭はブロッコリーとシルバーブリッツの共同開催。
Lyceeは二重スリーブが禁止されているが、「プロテクターはスリーブではありません」を援用すると、スリーブを『プロテクター』の中に入れるのは禁止されていないと主張する事は可能となってしまう。
(インナースリーブに関しては、「スリーブの中にゲームに使用するカード1枚以外を入れる行為」として禁止されているから影響は無い。)

結び

MTGで言う所のアングルード的な、お遊び効果のカードは個人的に好きだ。
しかし、過去に「ブロッコリー製のスリーブか否かをどうやって見分けるのか?」と言う点について疑念を呈したのは、ちょっとテストプレイしてみれば沸くような問題点をクリアしていない事に不満を持ったからでもある。
『プロテクター』と定義された商品の紹介には『スリーブ』と明確に書いておきながら「プロテクターはスリーブではありません」なんて場当たり的な解決を主張されて、それが原因でトラブルが起きたら、お遊び効果のカードが必要以上に嫌悪されてしまうだろう。
カードテキストや大会の要綱とかは、もう少し慎重になって文言を考えて欲しい。