ブロッコリーTCGの今後に対する考察

ディメンション・ゼロ』で「Vシールド」と言う新しい遊び方が提案された。これは、1パック+固定カードで遊ぶシールド戦である。
俺は事情あってD0を引退してるが、このルールは非常に面白そうだと思っている。
機会があったら遊んでみたい。
そして、D0で成功したなら、アクエリとかにも輸入して欲しい。

閑話休題
ブロッコリーが展開していた『プロジェクト・レヴォリューション』で、富士見書房ブロッコリーが合弁で作った組合が解散されるという発表があった。
http://www.broccoli.co.jp/company/pr/pdf/100224_pr.pdf
プロレヴォは角川グループの版権タイトル多数と、ブロッコリーの版権タイトルいくつかで構成された、版権物のTCGである。
組合が解散した事で、俺は下記のように推測していた。

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角川グループとの関係が薄くなって、角川系のタイトルの版権をブロッコリーが取りにくくなった。
一方で、プロレヴォに角川系以外から版権を得てタイトルを参入できるようになった。

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つまり、半年早かったら、『クィーンスブレイド』や『ブレイブルー』もプロレヴォにも参戦していたのではないかと。
が、この予想は異なった。
角川書店が出している月刊コンプエースに連載されている『えびてん 公立海老栖川高校天悶部』がアクエリに参戦した。
角川グループとの関係が薄くなった訳ではなかった。
引き続き、版権を得ることはできる。
が、得た版権をプロレヴォではなくアクエリに投入した。

上記の組合があと半年早く解散してたら、現状プロレヴォで最後のエキスパンションに参戦している『シスタープリンセス』や『ベイビープリンセス』も、アクエリに参戦してたのではないかと考えると、残念でならない。
シスプリべびプリは大好きなコンテンツなのだが、プロレヴォは将来性が無いように見えているのと、大型エキスパンションになっている所に不安を感じて、プロレヴォシスプリべびプリには手を出していなかった。これがアクエリだったら、狂喜乱舞して買い漁ったんだろうけどね。

現状、プロレヴォは去年12月に大型エキスパンションとして出したG's以降、3ヶ月以上もの間、新エキスパンションが出ておらず、その情報も発表されていない。
一応、イベントや公認大会のサポートは続いている。
メインである角川系のタイトルを参戦させるのが難しくても、自前のブロッコリーのタイトルでエキスパンションを作ることは不可能ではない。
でも、エキスパンションを出していないし、出す予定も発表されていない。
これは困った。
このままプロレヴォに新規エキスパンションが出なければ、ブロッコリーが長期的に遊ばせることを打ち出して売っていたTCGを始めて打ち切った事になる。しかも、最後に出したエキスパンションがユーザに投資額的な負担をかける超大型エキスパンションだった事が印象を悪くする。
『えびてん』以外にも、プロレヴォ打ち切り説を補強する材料として、ブロッコリーが販売店に配っているポスターがある。
アクエリとモンコレについて、2011年2月期分のエキスパンションの発売予定とイベントの開催予定を表にしたものをポスターとして配布してる。
アクエリとモンコレのユーザに対しては、今後もブロッコリーがサポートを続けてくれる担保となっている。それがプロレヴォに無い。

去年、ブロッコリーは『とある科学の超電磁砲』のアニメ版権のサプライ発売を発表したが、開発中止となった。その後、アニメの『とある科学の超電磁砲』のスポンサーとなっている別メーカからTCGとサプライが発売された。
今も、『化物語』のサプライ発売を発表しているが、『化物語』はアニメのスポンサーになっている別メーカからTCG化される事が発表されている。『化物語』のサプライも発売中止になる可能性が否定できない。特に『化物語』のスポンサーが出しているTCGの方は、『とある科学の超電磁砲』のスポンサーだったメーカとは別メーカで、『化物語』とかTCG化するタイトルに関しては他メーカが同様の商品を出せない専属的な契約をしているらしいのだ。

そう言う状況なで、ブロッコリーは人気の高い版権タイトルをTCG化するのが難しい状況にあると推測できる。
アクエリとモンコレにリソースが集中してるのは、オリジナルのタイトルなので版権とは関係なく展開できるから、と言う推測が成り立つ。

しかし、アクエリで去年から続く『クィーンズブレイド』『ブレイブルー』『えびてん』と言った非正規エキスパンション群に、超大型エキスパンションだった『望刻の塔』とか、コンシューマゲームにプロモとか、プラチナパック「巫女達の祈り」「魔女達の饗宴」と言う展開には不安を感じざるを得ない。
プロレヴォ最後の1年は、『ストライクウィッチーズ』『時をかける少女』『苺ましまろ』等など、プラチナパックやスペシャルパックのオンパレードだった上、最後に出たG'sは超大型エキスパンションであった。
つまり、今のアクエリの展開が、1年前のプロレヴォを彷彿とさせるので、行き着く結果も一緒なのでは無いかと心配になるのだ。

ただでさえ、いまのTCGユーザは「自分の好きな版権タイトルのカードだけ買えば良い、低予算で遊べるTCG」を与えられて、“ゆとり化”が進んでいる。
先に指摘したような商品展開は、ユーザの感覚と逆行している。