ショップの個性とか戦略とか限界とかについて

全てのショップさんが同じようなサービスはできないって話。
例えば、競争が激戦区の都市部だと、同じカードが異なる値段で売られている。
そう言う状況だと、安い店が生き残り、高い店は潰れると思われがちだ。
が、実際は違う。両方生き残る。

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シングルの安い店は、安さをメリットにしてる。その分、在庫カードの管理に店員の時間を割かない。
結果、コモン・アンコモンは箱にまとめて入れられていて、客が自分の欲しいカードを探す。レアやプロモも似たような事をされる事がある。
そういう箱のなかから欲しいカードを探すのは、掘り出し物を見つけるような感覚で楽しいが、欲しいカードを手に入れるには時間がかかる。
探しても売り切れているかも知れない。
その分、売れ筋の人気レアなんかは、驚くほど安い値段で提供している。

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一方、シングルの高い店は、例えば、在庫カードの管理に店員の時間を多く割き、客が欲しいカードを即座に見つけることができ、在庫枚数も即座に判明する。
結果、客は欲しいカードの有無を短時間で知ることができる。
コレは社会人とか時間の少ない人間には非常に有益。先に挙げたシングルの安い店でカードを探すのに20分取られて実際に欲しいカードが見つからなかった場合って、時給から考えるとで500〜600円は損した計算になる。

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シングルの安い店に、値段を維持したまま、シングルの高い店同様の在庫管理をやれって要求するのはナンセンスである。
同様に、シングルの高い店に、在庫管理を維持したまま、シングルの安い店同様の値段で売ってくれと要求するのはナンセンスである。

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4月は進学・就職・転勤などで、別の地域に引っ越して、今まで行った事の無い店に行く機会が多くなる。
そうした時、自分が過去に使っていた店と同じサービスを、新しく利用する店に求めて良いかは、慎重に判断しないとならない。
例えば、都会のTCG専門店なら、店員がスイスドローの大会運営方法を知っているし、メジャーなタイトルなら細かいルーリングも知っていてジャッジができるだろう。
しかし、地方に行くとTCG専門店なんて滅多に無い。
TCG専門店なんて、政令指定都市レベルの人口が無いと、普通は成立しない。
書店とかコンシューマゲーム屋とか玩具店とかがTCGを扱っている。そう言う店の店員は、TCGに対する知識が専門店の店員より少ない。大会運営は、信頼のおけるユーザに依頼して行っている事が多い。
依頼されたユーザの責任は重大だ。
「不公正な大会運営を行った」と後ろ指を差され、2chの晒しスレで叩かれるような事態になったらお店や他の参加者にも迷惑がかかる。
色々と気を使って大会を運営する。
そう言う主催者の苦悩を知らず、杓子定規に「ユーザが大会運営を行っている。不正だ!」と騒ぎ立てるのは、非常に困る。
TCG専門店が成り立たない地方では、TCGを遊ぶなと言っているに等しい。
無論、明らかに不公正な大会運営を行ってる場合は、ちゃんとメーカに申告する必要がある事は言うまでも無い。