パートナーシステムに対する考察

Vスパークのパートナーシステムは、G'sマガジン参戦タイトルのような「女の子たくさん!ハーレム!」的な萌え作品には親和性が悪いと考えられる。
作品の受け手が自己投影する対象が1つに限定されている場合、登場する女の子全員が、そのたった1人とパートナーを組み合わせる事が最適解となる。
そうなると、パートナーの組合せが1対Nとなる。
トライアルの「兄」を見れば解る通り、1対Nはゲームバランス上難しい注文になる。

ゲームバランスを優先するなら、1対Nを放棄して、女の子同士の組合せを作る事になる。
それは最適解からは離れるが、不正解ではな無い。ただし、全ての原作ファンにとって満足の行く内容にはならない。
一番顕著なのは、自分の一番好きなキャラクターのパートナーが、自分にとって好きではないキャラクターだった場合だろう。
女の子同士をどう組み合わせても、上記のケースは発生する。

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萌え系の作品で、パートナーシステムが上手く機能する作品は限られてくると思う。機能するとしたら、下記のようなパターンだと思う。
(1)百合作品
女の子同士のカップリングを楽しむ作品なら、パートナーシステムとの親和性は高い。
例えば『マリア様がみてる』とかが相当する。あと『とある科学の超電磁砲』も百合要素が高い作品なんだよね?

(2)男性が自己投影する対象が存在しない作品
上記(1)よりは親和性が落ちますが、自己投影する対象が居ないなら、登場する女の子同士でパートナーを組合せても違和感が出ない。
例えば『苺ましまろ』とか『あずまんが大王』など。

(3)男性が自己投影する対象が複数存在する作品
女の子が複数登場する作品でも、対応する男性キャラが複数登場する作品なら、パートナーの相手が1つに集中する事は無い。
例えば『GUNSLINGER GIRL
女の子キャラである《義体》とそれに対応する男性キャラである《義体担当官》の組合せであるフラテッロ(イタリア語で兄弟?兄妹?の意味)が複数存在するから、原作再現性が高いまま、パートナーの組合せが1対Nになるゲームバランス上の問題もクリアできる。
俺大好きな「ヘンリエッタ」だったらパートナーは「ジョゼ」になる。
「リコ」だったらパートナーは「ジャン」だし、「トリエラ」だったらパートナーは「ヒルシャー」だろう。