ブシロード新作TCGを語る−アリス×クロス編

【アリスクロス】
http://alicecross.com/
・初期参戦タイトル
緋色の欠片
純情ロマンチカ
咎狗の血

興味を持っている人向けに

TCGに手を出す際に注意しないとならない点
重要なのは「そのTCGを遊べる環境が身近にあるか?」である。
○第1の観点:メーカの態度
つまり売り方である。
TCGって商品には売り方が2つある。
1つ目の売り方は、売り逃げと呼ばれている物。これは、特定の原作をTCG化して、そのファンからお金を回収する手段としている。要は、売った後のサポートを殆どしない。
この売り方をされていると、TCGを遊べる環境を確保するのは、まず無理。
2つ目の売り方は、上記とは正反対で、カードを売った後も、店舗やユーザが大会を開けるよう制度を整えたり、メーカ自体が大会を主催したりするサポートを行なう売り方である。
この売り方をしているなら、TCGを遊べる環境を身近に確保するのが容易くなる。
『アリスクロス』を販売するブシロードが過去に出した商品に『ヴァイスシュヴァルツ』『サンデーvsマガジン』があるが、いずれも2つ目の売り方をしていて、殆どのユーザは身近に遊ぶ環境を確保できている。
現状、『ヴァイスシュヴァルツ』『サンデーvsマガジン』共に、年3回になるであろうペースでブシロード主催イベントを実施してる。
しかも、これらのイベントは東京だけでなく、札幌・仙台・横浜・名古屋・大阪・岡山・博多の全8都市を1単位とした一連のシリーズとして開催されている。
ヴァイスシュヴァルツ』『サンデーvsマガジン』の2タイトル共同開催なので、これに
『アリスクロス』を加えるのは、容易だと考えられる。
つまり、上記8都市で全国をカバーするイベントが最低でも年3回は約束されているのである。
これは、遊べる環境を確保すると言う観点からすると心強い話である。
また、店舗やユーザが大会を開けるよう制度についても、かなりのものがある。
ヴァイスシュヴァルツ』の場合だと、参戦タイトル1つにつき2回、そのタイトルonlyの大会を開く制度が定着してる。
上記のほかに、全てのタイトルを使える大会用に月替わりのプロモーションカードを提供している。*1
さらに、先に述べた全国8都市で開かれるイベントに対して店舗予選的な位置付けの大会も別途に開く制度が用意されている(予選といっても、優先的な出場権が与えられるに過ぎない)。

○第2の観点:自分の生活圏に扱っている販売店が存在するか? そのお店が大会を開いてくれるか?
売店としては、発売前の商品を扱うのはリスクが高いので避けたい。「人気が出てから扱えば良い」と言う考えが主流である。
『アリスクロス』の場合、ブシロードの過去の商品を扱っている店なら、扱ってもらえる可能性が高い。
例えば『ヴァイスシュヴァルツ』の場合、以下のリンク先の「X月ショップ大会」と言うリストにあるお店が扱いをしている。
http://ws-tcg.com/events/
これらの店は、単にカードを売るだけでなく、大会を開いているお店である。
自分の生活圏に取扱店を確保したいなら、今から、上記の中で一番近い店を探して『アリスクロス』を扱ってくれるようにお願いをしに行った方が良い。

なお「大会」なんて言うと難しい雰囲気があるかもしれない。
しかし、TCGにおける店舗の大会って奴は、そのTCGをやっているプレーヤーが集まる口実になっている部分が大きい。限定プロモを配って、他のユーザと遊んで、トレードしたり、同じ趣味の仲間を作る場である。
だから、大会を開いてくれる店があるか?と言うのが重要となる。

■買い方の注意点
大会を開いているお店ってのは、何のために大会を開いてるか? それは、自分の店の商品を買ったお客さんに対するサービスである。
大会を開けば、他の地域からもユーザが遊びに来る。普段は会う機会の無い人と出会いの場を提供するのが、その店で買ったお客さんへのサービスとなる。
逆に言うと、大会を開いても、その店でカードを買ってくれる人が居ないなら、お店としても大会を続ける意味が無くなる。最終的に大会はなくなってしまうだろう。
だから、カードを買う場合は、大会とかを開いてくれるお店で買うべきなのである。
多分、最初に行なわれるサービスは、初心者講習会になると思う。
カードは、初心者講習会を開いてくれるお店で買うべきである。
確かに、通信販売なら安く買える。また、アニメイトみたいなお店なら、特殊な特典とかポイントサービスとか付いてお徳感がある。
そう言う目先にとらわれると、遊ぶ環境を確保できず、カードにつぎ込んだお金の殆どが無駄になってしまう。
大会を開いてくれる店ってのは、大会開催に少なからぬ出費をしている。場所を借りるのだってお金がかかる。大会の運営は勿論、事前事後の事務処理だってある。
信販売が安く売れるのも、アニメイトみたいな絶対に大会を開かないお店が特典とかポイントサービスとかできるのも、大会開催の負担をしていないからである。
TCGのユーザとして、何が大事かと言うと、遊ぶ環境なのである。だから、その部分にお金を使っているお店で買うのが正解なのである。

ついでに言うと、他の地域の店で開かれている大会に参加する事自体は問題ない。
先に述べた通り、普段ならその店に来ない人を集めることが、その店の常連へのサービスになるのだから。
ただ、礼儀として、普段は買い物をしていないお店の大会に参加したなら、パックを1つ2つなり、スリーブとかデッキケースのようなサプライ品なりを少しだけ買い物した方が良い。(大会が開かれた日に、売り上げが上がるなら、次回以降の大会を開催しやすくなる。)

■長続きするTCGとは?
『アリスクロス』最大の特徴は、複数の作品が混在するTCGである、と言う事である。
過去に特定タイトル単独のTCGってのは何本も作られてきた。その中には、女性向けのタイトルを題材にしたTCGもあった。
それらが長続きしなかったのは、特定タイトルのアニメ放映とか漫画連載の期間を超えて、商品を売る事ができなかったからである。
『アリスクロス』の場合、現在、アニメ放映や漫画連載が行なわれているタイトルのカードを売り続ければ、商品としての『アリスクロス』は半永久的に存続可能である。
ユーザは、自分が好きな作品のカードだけ買えばよい。
実際、ブシロードが去年から売っている『ヴァイスシュヴァルツ』は、年間に8作品前後がカード化されて売られているが、その内の3作品ぐらいのカードを買っていればゲームとして遊べる。

■不安点
ブシロードと言う会社が、発足して日が浅い。
その為か、マンパワーやノウハウに欠ける部分があるように思える。
私はユーザが開く『ヴァイスシュヴァルツ』大会の主催者もしている。
その立場でブシロードと遣り取りをする事もあるが、『ヴァイスシュヴァルツ』のサポートをするだけで手一杯な感がある。

TCGマニアとして、『ヴァイスシュヴァルツ』のユーザとしての観点

ブシロードTCGの可能性・プレイ人口・市場規模を広げる試みとして、女性向けTCGの分野を開拓する事は歓迎したい。
既に自分が手を出している『ヴァイスシュヴァルツ』のユーザ層と被らない作品を集めたTCGなので、別のTCGを出す事自体にも反感は持たない。
私自身は手を出さないけど、『アリスクロス』には成功してもらいたい。

余談

山梨県甲府市周辺の場合、私がお世話になっている「おもちゃのさいとう」さんなら、扱って大会も開いてくれる可能性が高いと思う。
残念ならが、『アリスクロス』参戦タイトルは個人的に知らない物ばかりなので、私が面倒を見る事はできない。
最悪、初心者講習会とか開いてもらえるお店が確保できないなら、私が主催してるTCGイベントに初心者講習会を招致しようと考えています。
山梨県甲府市周辺で希望者が居るなら、ご連絡下さい。

*1:正確には、使えるタイトルは主催者が選ぶのだが、大抵は全部のタイトルが使える大会となる