『審判の日』雑感

各勢力共通のキャラについて

○▼ バインド1 シンクロ チャージ1

シールドを持っていないのが残念だが、試す価値がありそうなカード。
シンクロするとバトル中はスキルを共有するので、シンクロ相手にバインド1を与える事になる。
お手軽なバインド1付与手段になる。

○0/0/1 シールド チャージ

白以外、新しい足回りとして投入して試す価値はあると思う。
白が除外なのは、ミラーで奪われるアンドロイドと、赤相手に奪われる霊能者と言う分類の組み合わせだから。
クリーチャーを持っている青と黒、タレントを持っている赤と緑は、ミラー以外でも若干対戦相手に奪われ易い気がする。
セプチャよりは性能が低いと思われるから、ミラー以外で奪われやすい分類を持たせなくても良いと思うのだが、使ってみたらこの程度のハンディが必要だと解るかもしれない。

E.G.O.

どのSagaでも、中盤のエキスパンションで確立されたコントロール型のデッキタイプ1つ以外に、デッキタイプを新築できない可哀想な勢力。

○《病弱少年“遊佐 隆幸”》

2F2Cで実質チャージ4のブレイク。
相手ターンにパワーカードを使う手段があればチャージ8になり、補給能力で《パイモン》を追い抜くが、《夜羽子・アシュレイ》でパワーカードを吸う以外にチャージ8を活用する方法が思いつかない罠。
これが♀分類なら壊れた事になっていたんだろうけど、♂分類なのでE.G.O.の特徴であるワーカーブレイクと共存しにくく、バランスは取れていると思う。
いつか、あっと驚くような使い方が発見されるかもしれない。そう言う意味で注目のカード。

○《スターバスター“星野 飛鳥”》

焼きってどうよ?
使われて楽しいか?

○《環境適応スーツ》

《りのん》デッキに突っ込むカードが増えた。

○《軌道エレベーター

個人的に好きなSFガジェット。
ただし、絵的にソレっぽくない+使ってもアドバンテージ取れない、で可哀想なカード。
カード名を聞いてときめいたが、実物を見て一番がっかりしたカード。

阿頼耶識

阿頼耶識っぽさを失わずに、どう強化するか?と言う苦労の跡が見える勢力。
だが、除去で解決は安易な気がする。

○《南海赤竜王“敖紹”》

続兄貴です。
2段目は《フレイムマスター“五十嵐いぶき”》の強化版には違いないんだけど、今のカードパワーでは全くときめかないんだよなー。

○《竜神優鉢羅”》

CIPでデッキ回復の上に、毎ターン、デッキの減らないハンド獲得手段となる。
こう書くと、別のTCGではスゲー強く見えるんだけど、アクエリでは微妙。
微妙な理由は、ボードに与える影響が少ないから。

○《雲竜》

オフェンシブな無い分、《御眷属》の方を採用するのだろうけど、これはこれで強い気もする。特に対イレイザーが強いかと。
試す価値はあるが、試すためにこのカードを集める気にはならないな。

○《奇門遁甲八陣》

帰ってきた《奇門遁甲陣》!!!
が、よく見るとデッキが回復するのでなく、手札に戻ります。
つまりバウンズ。
それでも、決定力不足の阿頼耶識には福音となるでしょう。
厳島美鈴》が出て、《弓削遥》か何かに《御眷属》でも付いて、相手のワントップを《奇門遁甲八陣》で除去できたら、そのプレーヤーの勝ちで良いと思うよ。

○《式神弐式・改》

SagaI時代の「脳波弐式」コンボに懲りて、良い按配でバランス調整された「式神」シリーズ。
ちなみにこのカード、パーマネントをセット可能ですし、先に精神力を上げてやればパワーカードをセットする事も可能ですね。

○《地脈》

何かシングル価格高いけど、《天岩戸》が殆ど使われなかったのだから、このカードもそこまで強くないかと。
アクエリはドロー数を増やすのが容易だから、この手のサーチカードはそこまで有用ではない。
ドローが多い上にチャージで流れる事も多いから、シルバーブレット戦術が有効にならない。

WIZ-DOM

今までが強過ぎた(除去とか除去とか除去とか)ので、このまま《厳島美鈴》登場で弱体化したままが丁度良いとか思ってしまう勢力。

○《ブラッドサッカー“レックス・フィッツジェラルド”》

大型1段に《ジリアン・マキャフリー》《リチャード・オルブライト》《アニエスラ・ブルー》と存在する中、2段ブレイクのこれを採用する理由が見当たらない。
なお、アビリティによってバインド1を使用することは出来ない。バインドによってパワーカードがダメージに置かれるのは、コストの支払いではないから。

○《魔眼の魔女“市原 麻奈歌”》

厳島美鈴》相手なら、先出ししておけば、ゲームの勝敗がつくまでパワーカードを挿させずに封じれるかもしれない。
もっとも、パワーカードが挿された支配キャラを《厳島美鈴》でブレイクしてしまえば、封じられないけどな。

○《ペスト》

アタック宣言→相手がガード宣言をしない→対応《ペスト》プレイで相手の手札を捨て札できます。
みんな書いている事だけど、ここ1年程、初心者が増えたので、この手のギミックは目に触れる機会が多いと思うので一応。

手札破壊をできるのがこちらのターンで、相手はそれほど手札を多く抱えていないと考えると効用は低い。むしろ、エラッタ前の《飛》が壊れていただけなんだけど。
バトルに持ち込めれば対戦相手を捨て札できる効果の方がこのカードの効果としては重要。
相手の場に0/0/3インターセプトが2体しか居なくて、パワー2の2/2/2辺りで殴った時に使うとか有効かな。相手は最後のセプチャを失った後、もう1体セプチャを失うか、手札を失うかの選択を迫られる。もっとも、ハンド1枚+パワーカード3枚をセプチャ2と交換では全く美味しく無いか。

ダークロア

Saga2までは、序盤ま目立たない勢力であったが後半でメタの中心を占める勢力であった。
Saga3では、最初のエキスパンションっからメタの中心であった。
現状、どのエキスパンションでも強化され過ぎの感があり、もう強化しなくても良いと思う勢力なのだが、トップレアは今回もこの勢力と言う罠。

○《アルテミスの化身“アルティア”》

焼きってどうよ?
使われて楽しいか?

○《奈落の女王“ヘル”》

パラメータが6/6/6。「ヨハネの黙示録」に示された『獣の数字』である。
これ出して《神馬スレイプニル》付けて殴るのって、《金棒》を持った鬼分類ブレイクで殴るのとはどっちが強いのだろうか?

○《ノルニル“スクルド”》

コストバック系統の効果で膨れ上がった手札をパワーカードに回させないアビリティを持っている。
《ウルド》《ベルダンディ》が居る際にサイズアップするアビリティは良いが、《スクルド》だけでなく、他の姉達もサイズアップしても良かったのではないだろうか?

○《神馬スレイプニル

ペネトレイト付与+パワーカードに依存しないサイズ修正。
つまり《シルマリル》にセットした場合、相手の場に4/6/4が居ても、パワーカードが0枚になるまで安心して殴れると言う事です。
かつ、アビリティの方は「序盤から殴っても相手にアドバンテージを与えない」と書いてある。
Saga2の《ストーム・ブリンガー》程は壊れていないが、ダークロア待望のパーマネントだと思うよ。

○《世界樹

待望のデッキ超回復カードが何故かダークロアに出た。
Lyceeの《一生懸命》と比較するから壊れているように感じるんだよ。MTGの《Feldon's Cane》と比較すれば、それほど壊れているとは言えない。

とは言え、このカードはSaga3環境で今までに無いようなデッキタイプを生み出す可能性のある、夢のあるカードだ。
アクエリの敗北条件は2つ。ダメージ10点とデッキ切れであるが、この内、デッキ切れによる敗北を無くす。
そしてダメージを回復させる手段は幾らでも有るので、これと組み合わせる事で「絶対に敗北条件を満たさないデッキ」が完成するのだ。

過去に《ルミ・フラメル》を使って似たようなコンセプトのデッキを回していたんだけど、こちらは場ができるまでに時間がかかる上に、リソースの管理が大変であった。
世界樹》を使えば《ルミ・フラメル》みたいな2段ブレイクを使わずに済むので安定するだろう。

デッキビルダーとしての腕の見せ所だと思う。
デッキが完成した後も、時間切れとの戦いがあり、プレーヤーとしての腕の見せ所がある。

○《タナトスの調べ》

タナトスの調べ》+《ミューズの森》とか《タナトスの調べ》+《ハロウィン・ナイト》コストの重い2枚コンボだから、そこまで壊れてるとは思わないんだよね。
しかし、《タナトスの調べ》+《ハロウィン・ナイト》の「仕切り直しや!刃クン!」コンボは1回ぐらい使ってみたいかな。
……無論、こちらの場には《ナースウィッチ》を用意して。

○《ウロボロス・リング》

これ、今回のトップレアなんだけど、コントロール志向が高い俺がデッキを組むと、どうしても《魔神転生》を優先してコレは入らないんだよなー。

極星帝国

パラメータ的に劣化イレイザーなこの勢力、Saga3になってイレイザーが復活したから影が薄い薄い。
完全にネタ担当な気がするが、《プライベートドラゴン》+《張翼徳》はメタの一角を占めるデッキであり、今回、強化パーツを得ている。

○《アブソリュート・ヴァニッシュ》

ミラーで《プライベートドラゴン》を気にせず除去として使えるのと、《厳島美鈴》を確実に除去可能なのがポイント高いプロジェクトカード。
2枚ぐらいは積んでよいかと。

○《アルコル》

《おみくじ》同様、他の勢力のカードと組み合わせると面白いギミックが発生するカードで、そのギミックの発動に極星帝国のファクターが不要である。
ラプンツェル》とか《アレクサンドリア》とか。

○《アシッド・クラウド

パーマネントメタ+特定キャラの除去。
イレイザーに大打撃、E.G.O.に中打撃を与えられる。特に《ラプンツェル》と《アンドロイド・メイド》を除去できるのが効用高い。

なお、相手の場に《ソフィー・ラスタバン》が居て、相手が《プライベートドラゴン》を使用宣言したのに対して《アシッド・クラウド》を使用した場合、《アシッド・クラウド》解決時に使用宣言中の《プライベートドラゴン》が捨て札され、しかも場にセットされていないのでアビリティは有効にならず、相手の《プライベートドラゴン》は手札に戻らない。
また、このカードの効果時間は「持続」なので、その後から使用宣言したカードにも効果を及ぼす。
このエキスパンションで、他の勢力はパーマネントカードが強化されたので、ここまで強力なパーマネントメタカードを出すことでバランスが取れているのだろう。

イレイザー

Saga3以降で復活した直後、《ィアーリス》に《ラプンツェル》と続けて出た際には、どうしようと思ったが、ここ最近は、他の勢力と比べて冷遇されている感がある。
SagaI末期、中堅レベルまでの層ではメタゲーム上の選択がイレイザー単一択であった事を考えると、この勢力はパラメータ自体がバランス上の問題を抱えており、下手に強化すると環境がイレイザー一色に染まりかねない。
つまり、このまま冷遇されているのが良いって事になる。

○《砕天使“オフィエル”》

焼きってどうよ?
使われて楽しいか?

○《地球攻撃艦隊旗艦“パニッシュメントII”》

ファクター・コスト共に重いが、《宇宙空母》と《エリー》を揃えた状況でこのカードをプレイしてみたいものだ。
基本的に、自分ターンにブレイクしたらパワーカードフェーズでパワー5以上にして、相手の勢力フェーズ中にエフェクトを使用するのが良いだろう。
自分のターンのドローフェーズでリムーブを処理し切れずに勢力エリアに上がってしまうのは、この際、諦める。
フルパワーにしておきながら相手のターン中にエフェクトを使わなかった場合、リムーブの処理でパワーカードが減るので、自分のターン中にエフェクトを使うのは無理となってしまう。

○《裁天使“ラグエル”》

制圧力の高いブレイクである。
《アシッド・クラウド》の効果を受けるが、2枚使われないと除去されないので、それは些細な問題であろう。

○《マスプロジェクター》

フレイザーズ・ビクスドール》のイレイザー版ですね。
上記のように解釈すると強そうですが、今風に解釈すると「ハンド2枚使って1回だけバインドする」って書いてあるのと同義なんですよ。
ゲーム内容とは余り関係の無い話であるが「立体映像を投影して、それを囮にする」というSF的なシステムの発想は面白いと思った。

○《ウェイブライダー

軽くて、ファストタイミングでプレイできて、ダメージ貫通・コンバットトリックの両方に使える便利なカード。
他のコンバットトリックと異なり、プレイタイミングはファストカードと同じでも、カードの宣言自体はパーマネントのセット宣言。つまり、《送り雛》や《厳島美鈴》で捨て札されないって事です。

○《ワンウェイ・トランスホール》

このテキストだと、アタック宣言してガードされずにレスポンスを解決したら、「アタックした場合」に相当するのでアタック目標にダメージを与える前に勢力エリアに移動し、ダメージを与えないように見える。
《地球攻撃艦隊旗艦“パニッシュメントII”》がエフェクトを使った後にリムーブを解決して勢力に上がってしまった場合、これを使って降ろして殴るのはどうだろうか?
少なくとも《軌道エレベータ》を使うよりは良いのだが、エフェクトを使っている時点でゲームの勝敗は決していると思うがな。

○《セラフィック・フェザー

0コストブレイクでこれをやるとパワーカードが1枚増えます。
【〜のみブレイク可能。】って言うブレイク条件だけ満たせばよいって事は、ファクターや分類を無視できるって事。
このカードがファストカードである事から、相手の横取りブレイクに対応して使って、分類を染め替えて、相手の横取りブレイクを失敗させる使い方が可能となる。
もう1つ使い方があるとすれば、勢力フェーズで殴ってきたアクティブキャラクターをブレイクする事。これによりプレーヤーへのアタックを取り消させる事が可能となる。
他にも、コンバットトリックとして使用可能であるが、そこまで多機能であっても得られるアドバンテージが少ない事から、実用レベルのカードとは言い難い。

その他、全般的な愚痴とか。

○《法力少女》とか《パフォーマー》とか

Saga3に存在するカードの完全上位互換は良くないよ。
せめて▼ぐらい付けるべき。
それでも《幽霊女学生》や《ぐるぐるめがね》はもはや使わないけどね。

○エフェクトコストバック以外の、シールドを持っていないキャラクターカード

新しい足回りを模索するのは解るんだけど、今や、チャージに加えてシールドを持っていないと採用基準を満たさない気がする。
バリエーションを出す例として、《青龍》や《ホムンクルス・バイオリニスト》みたいなパワー0ならスキル追加のアビリティをもう少しいじってみるのも悪くないと思う。例えば「パワー0ならシールド・インターセプトを得る」とか。
もしくは(オリカ妄想になってしまってアレだが)▼とキャパシティ-1以外にペナルティとなるスキルを新設した方が良いかもしれない。例えば、「ダブルアグレッシブ」とか言って、アクティブキャラクターなら攻撃力に+2とか。

○《御使い》

Saga3においてWIZ-DOMのミスティック分類は色々と優遇されていた。ネームブレイクの強さは勿論、《ナースウィッチ》がミスティックに存在している事自体、WIZ-DOMのほかの分類と比べて優遇されている。
その優遇に対して釣り合いを取るべく、ミスティック分類のキャラクターは、精神力1キャラの採用基準となる「シールド チャージ1」を持ったキャラの攻撃力は通常攻撃力であった。
スカラー・タレント等の他の分類は、この点が有利であった。
このカードの登場で、ついにミスティック分類も精神力1 シールド チャージ1で攻撃力が精神攻撃のキャラを得てしまった。
つまり、WIZ-DOMの他の分類が、いらない子である理由が増えてしまったのだ。

○2段ブレイク全般

厳島美鈴》《シルマリル》に対してサイズ負けしてるし、エフェクトは封じられて使えないで、デッキに投入する価値が低い。
そももそ『遺伝子の力』環境で2段ブレイクにしては珍しくトーナメントデッキとして存在感を示していた《須藤りのん》すら、『隠者の森』環境(エラッタ後)では《厳島美鈴》《シルマリル》に押されて姿を消しだのだから、ポテンシャルとして《須藤りのん》を上回る2段でないと実用に耐えないというのに、そのレベルの2段ブレイクが見当たらないのは何故だろうか?
GP2008予選やサマーコロシアムでは、3ファクター以上のネームブレイクは2F2Cブレイクからの2段ブレイク以外は使用禁止とした「2段ブレイク限定構築戦」とか企画してくれないと、せっかく中井まれかつ先生が遺してくれた2段ブレイク達が日の目を見ないと思う。