TCGの、テストプレイとエラッタ/制限に関する論

あるTCGで、1つのエキスパンションを10人の開発スタッフが半年間かけてデザイン/テストプレイした場合、掛けられた工数は以下。
  1ヶ月160時間×6ヶ月×10人=9600工数
そのTCGのユーザが1000人居て、カードリストを見てデッキを考えたり、実際にデッキを作って回したりする時間について、平均で平日1時間、土日は2時間と想定した場合、1週間あたり、そのTCGに関わった工数
  1週間9時間×1000人=9000工数

ユーザが1週間遊ぶだけで、開発スタッフが半年手座員やテストプレイに費やした工数に並ぶ計算になります。2週間後にはほぼ2倍の工数になります。

開発スタッフによるテストプレイで見つからなかった2ターンキルデッキ、想定外の使い方によるバランスの偏りが、発売2週間ぐらいで発覚するのは、上記の計算からすれば当然の事なのです。
だから、発売後2週間ぐらいで、エラッタや禁止カード化の対応をするのは、別に問題ある行為じゃないですよ。逆に、2ターンキルや偏った環境を放置する方が問題になる。

今のアクエリで言えば、《オルレアンの少女“ジャンヌ・ダルク”》を2ターン目にダメージに落としてキャラでビートタウンする2〜3ターンキルが可能な圧縮デッキとか、《雷電神“鳴”》を2〜4ターン目にプレイしてコントロールするデッキとかが、想定外の使われ方だったら、さっさとエラッタを出して対応して欲しいのですよ。
エラッタを出さないとしたら、この環境が3ヶ月続くわけですから、次のエキスパンションで対策カードを出すのでは遅いです。