圧縮・展開

同じ比率でカードを入れていても、圧縮されているデッキと非圧縮デッキでは、圧縮デッキの方が確率的に安定する事は、多くの人は経験で解っている事だけど、これを数学的に証明してみる。

60枚デッキと40枚デッキで比較するのは面倒だから、次のように簡素化する。
(a)4枚のデッキに2枚入っているカードを、2枚ドローで最低1枚引き当てる確率
(b)8枚のデッキに4枚入っているカードを、2枚ドローで最低1枚引き当てる確率
上記(a)と(b)はどっちが高いか、はたまた、比率は同じだから確率も一緒か?
では、証明する。
いずれのケースも、1-「1枚も引かない確率」=「最低1枚引き当てる確率」である。
まずは「1枚も引かない確率」を求める。
(a):「4枚の中から2枚を引く確率=2/4」×「3枚の中から1枚を引く確率=1/3」=1/6≒0.167
(b):「8枚の中から4枚を引く確率=4/8」×「7枚の中から3枚を引く確率=3/7」=3/14≒0.214
よって
(a)の確率が1-(1/6)=(5/6)≒83.3%
(b)の確率が1-(3/14)=(11/14)≒78.6%
上記より、同じ比率でカードを入れていても、デッキの総枚数が少ない方が安定して引ける事が証明された。
60枚デッキだと事故らないようにキャラを34枚とか入れているけど、40枚デッキだとキャラ16枚でも安定して回る。60枚デッキの時はキャラ57%なのに40枚デッキはキャラ40%でOKなのも『圧縮してる事による安定性』に起因している。*1

何が言いたかったかと言うと「レアのカードプールが2倍になったとしたら、カードの集め難さは単純に2倍にはならないよ、もっと酷いんだよ」って話です。

*1:SagaI時代のルールブックに「デッキにキャラは4割」って記述があり、その通りに60枚デッキを組むとキャラ不足に陥るので『でじこ比率』と揶揄されていた。しかし、40枚デッキでの比率と考えると、問題のある値ではないと言える