ネガキャンする人・ネガキャンを叩く人

ここでいう『ネガキャン』とは、「ネガティブ・キャンペーン*1の略称」ではなく、単に「ネット上の不特定多数が見るオフィシャルサイトの掲示板や個人のblogなどで、アクエリに対する改善要望・批判的な意見を言う事」程度の意味に取ってください。
一般論として、一流の企業って奴は、ネット上の批判的な意見は表面上は取り合わないでいても、裏ではしっかりと情報収集し、ちゃっかりと製品に反映させているものである。一般論として、批判的な意見を長い間放置してると、評判の低下に繋がる。一般論として、この手のネット上での批判ってのは未知の不具合の報告だったりするし、この手のネット上での改善要望ってのはユーザを獲得する大チャンスだったりする。
アクエリは、割とユーザのネガキャンに肯定的だ。と言うか、そう言う情報をユーザから引き出し易い状況への誘導を行っている。
これはブロッコリーTCG全般に言える傾向である。

一方で、ネガキャンをするユーザに対して批判的な意見があるのも事実である。
ネガキャンが、新規ユーザ獲得の障害になるからである。
これも1つの真実であろう。

既存ユーザの不満点を引き出して改善して行かないと既存ユーザが減る。その一方で、ネガキャンが多いと新規ユーザの獲得に支障が出る。
このトレードオフに対して、ブロッコリーが出している結論は「既存ユーザの不満点を引き出す事優先・ネガキャン肯定」だと思われる。その証拠が、アクエリだとオフィシャルサイトにある掲示板だし、D0,アクエリ,レヴォで共通なのが『ユーザサイト』システムである。*2

さて、アクエリユーザがネガキャンをする側とネガキャンを叩く側に割れる理由は何か?
実は、両者共に行動原理は同じなのである。それは、「アクエリを基盤にしたコミュニティの維持」である。
ネガキャンする側は、自分の所属するコミュニティが縮小・消滅の危機にあるから、それを食い止めようとしている。ネガキャンの対象となっている問題で、自分の所属するコミュニティから多くのユーザが減る、と言う事だ。例えば、式神刹那式の件は、対戦ゲームとして成立しない事が問題でユーザが減り、コミュニティが縮小・消滅する。『月光の秘儀』におけるAAAプロモ抱き合わせ仕様の件は、実質的な値上げに付いていけないユーザが離れて、コミュニティが縮小・消滅する。
いずれにも共通して言える事は「付いていけない奴は切り捨てればよい」と言う理論では、コミュニティが維持できなくなる程にユーザが減ってしまう危機に面していた、と言う事だろう。
逆に、ネガキャンを叩く側は、問題となっている事象に関して、自分が所属しているコミュニティが縮小・消滅の危機には無い。つまり、ネガキャンの対象となっている問題で減るユーザが多くないコミュニティに所属している、と言う事に成る。もしくは、元々コミュニティに所属していないユーザ、または、自分が住む地域のコミュニティからハブられているユーザが該当するのかもしれない
そうなると、新規ユーザの獲得が阻害される方が問題となる。
ブロッコリーが大きなミスをしなくても、各ユーザの個人的な事情でコミュニティから人が離れる場合がある。進学・就職・転勤などが理由と成る。だから、コミュニティを維持するためには、定期的な新規ユーザ獲得が必要となる。
この辺の差は、所属するコミュニティの差、としか言い様が無いのかもしれない。コミュニティを形成してる・形成して無いの差と言ってしまうのは寂しいものがある。

ネガキャンをする側は新規ユーザの獲得を阻害するような内容は控えるべきだし(例えば不買運動を言い出すとか)、ネガキャンを叩く側は「明日は我が身」だと言う事を考えてみるべきであろう。元々コミュニティに所属していないユーザには難しいのかもしれないが
ただ、前者に関しては、ブロッコリー社員のツンデレ属性の問題で、不特定多数の目に触れない方法で要望を出しても結局はオフィシャルサイトの掲示板で話題にならないと対応してもらえないので、改善は難しい。
実際の所、SagaI時代は全都道府県で予選が開かれていた。しかし、今では予選の開催されていない県は多数存在する。予選の存在する県でも、予選が開催されている店舗数が減っている。例えば、私のお隣の長野県だと、1年前まで諏訪市長野市に予選が開催されていたが、今では諏訪市でしか開催されていない。
各地のコミュニティが消滅しつつある、と言える。
ネガキャンによって事態が改善されると、コミュニティの消失が防げるのであれば、それは歓迎すべき事だろう。ネガキャンの展開方法も新規ユーザの獲得に支障が少ない方法であれば尚、良いだろう。

*1:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%AC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%B3

*2:なお、この結論は木谷会長の意向が強く反映されていると推測される。木谷会長は、TCGのタイトルを問わず、機会がある度に要望不満をblogとかに書いて発信して欲しいと言っている。木谷会長がプロデューサー職を降りたアクエリで、この傾向が続くかは、今後の推移を見守る必要があるかもしれない