MoMA系の瞬殺コンボデッキの是非について

2004年のKoK店舗王決定戦を制した聞仲エンジンを使ったデッキと、2005年GPスタンを制した五雷法を使ったデッキのことを「MoMA系の瞬殺コンボデッキ」と定義しておく。
MoMAとは、MtGの方で猛威をふるった瞬殺コンボデッキで、3ターン目までにコンボが起動し、相手から介入される隙を与えず、リソースを増幅するコンボを繰り返して最終的に勝利するデッキである。これらのデッキがメタの中心に居座った時代は「MoMAの冬」「アカデミーの冬」(Tolarian Academyと言うカードがキーパーツだった)などと呼ばれた。最終的に2度に渡って大量の禁止カードを発行し、この冬の時代は4ヶ月で終止符が打たれた。
MoMA系のデッキが起動すると、その間、相手は介入できずに相手のソリティア(1人遊び)を見物する事を強要される。終いには「相手が暇するから、サイドボードとしてジャンプかサンデーの漫画雑誌を持っていて、ソリティアしている間の暇つぶしに読んでいてもらうのが礼儀」などという冗談が生まれた。
で、アクエリに話を戻すと、この手のデッキがキャラショー2005内の大会で使われて、感じた不快感を表明している人が何人かいるのに気が付いた。
http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=176683&log=20050726
http://members2.jcom.home.ne.jp/mondia/moke/report/2005-07-23moke.html
お互いの妨害し合う対戦型のTCGにおいて、「相手に影響されずに勝つ」ってのは、理想の勝ちパターンの1つだといえる。この手のコンボデッキを研究するのは楽しい事は否定しない。自分にも経験ある話だが、研究が成功し、相手が想像もしないような勝ち手段で勝利をもぎ取るのはなんとも言えない快感がある。
ただ、この手の瞬殺コンボデッキが既知のデッキとなり、広く使われるようになると、対戦型のTCGとしての面白みを大きく削ぐことになる。
プレイ人口的に言うと、「既知の瞬殺コンボを回すのを楽しいと感じる人」<<<「既知の瞬殺コンボデッキを回されるとツマラナイ人」となると思う。
この手のデッキを何とかする方向で、少し運動してみようと思う。

ちなみに「システムデッキ」って表現は、定義が曖昧なので使用を避けています。いや、ィアーリスみたいなブレイクは「システムクリーチャー」って呼ばれるんだけど、だからと言ってィアーリスを使ったデッキを「システムデッキ」とは呼ばないっしょ?


なお、現スタンダード環境に「聞仲」「五雷法」と言う選択肢がある以上、チャンピオンカーニバルの権利がかかったような公式大会において、勝つためにこれらのデッキを選択する事自体は非難される事ではない事を、ここに明記しておく。