今日のカード「“這いよれ!”ニャル子」「“最初からクライマックスです”ニャル子」

今日のカードは、待ちに待った『這いよれ!ニャル子さん』エクストラブースターからのカード紹介です。
俺は『這いよれ!ニャル子さん』が原作もアニメも好きなので、期待と不安が錯綜するカード公開でした。

なお、以下の文章で、「原作」って書いてたら『這いよれ!ニャル子さん』のラノベの事を指して、「原典」って書いたら、H・P・ラヴクラフトオーガスト・ダーレス等によって作り上げられたクトゥルフ神話の事を指してます。

【技属性】

《混沌》と《土》。
《混沌》は説明不要だろうけど、《土》は原典を知らない人には説明必要かな。
クトゥルフ神話は、ラヴクラフトや他の作家達が固有名詞・設定を共有する事で形成された。後になって、オーガスト・ダーレスがこれを体系化した。その際、ダーレスは善悪二元論四大元素(地水火風)の概念を導入し、邪神たちを分類した。
その中で、ニャルラトホテプは土属性に分類された。
原作であるラノベの方でも、ダーレスの設定した四大元素の分類を元ネタとした記述は時々出てくる。
ちなみに、クトゥグアは火属性で、ハスターは風属性である。だから、多分クー子は《火》技を、ハス太君は《風》技を持つと思われる。
実は「四大元素の分類に基づく技属性を付けるだろう」って予測を、『這いよれ!ニャル子さん』の参戦が発表された時に書いた。予想は《土》技ではなくて、《地》技だったけど。
http://tocage.jp/blog/3153/1337530775.html
原作寄り・原典寄りのニャル子さんファンには好ましい技属性だと思うよ。

【称号】

<這いよる混沌>は、ニャルラトホテプに対して使われる、最も一般的な異称である。原典的にも原作的にも妥当な称号だと思う。
今日公開されたカードの内「“這いよれ!”ニャル子」は、<這いよる混沌>を参照してシナジーする。
このシナジーは、ネオスタン内だと、ニャル子のキャラ単デッキがデザイナーズデッキとして用意されている事を示唆している。
それと同時に、今後、同じくクトゥルフ神話を原典とした作品がVスパークに参戦した場合、スタンで複数の作品のニャルラトホテプが共存するデッキが組める事も示唆している。
まぁ、ニャルラトホテプの異称は<這いよる混沌>以外にも色々とあるから、スタンで複数の作品のニャルラトホテプが共存するデッキが組めるとは限らないけど。
また、クトゥグアの異称は少なくて<生ける炎>ぐらいだから、クー子の称号は<生ける炎>になると推測。原作であるラノベの方でも、クトゥグアに対して<生ける炎>と言う表現をしてる箇所は割と良く出てくる。
ハス太君の称号は推測が難しい。
ハスターの異称は割りと多くて、メジャーな物だと<名状しがたいもの><名づけざられしもの><邪悪の皇太子>がある。
この中で、原作であるラノベの方で比較的良く使われてるのは<名状しがたいもの>、次いで多いのが<邪悪の皇太子>で、殆ど使われていないのが<名づけざられしもの>。
もっとも、この3つはどれも使用頻度が低い。
ハスターに対する形容としてダントツで使用頻度が高いのは『黄衣の王』である。異称というか、原典では『黄衣の王』はハスターの化身の1つとされている。
アニメでは未出だが、ハス太君には本気モードが存在し、それが“黄衣の王形態(サイクロンエフェクト)”と表現されいる。この絡みで一番良く使われている。
原作を読んでる身からすれば、<名状しがたいもの>と言う異称よりも、ハスターの化身の1つである『黄衣の王』の方が、原作での使用頻度から考えて、Vスパークの称号に使うのに適してると考える一方、『黄衣の王』は本気モードのハス太君を指す文言だから普段のハス太君の称号に使うには違和感が出る。

ちなみに、真尋さんがカード化されるなら、称号は<虚弱貧弱無知無能の□□□>辺りに落ち着くんだろうか?何処かから文句言われそうだけど。

【組めるデッキについて】

カード番号が001と002だから予想し切れないけど、少なくとも<這いよる混沌>でシナジーするみたいだから、ニャル子さんのキャラ単デッキが組めるのは確定的だと考える。
原作寄り・原典寄りのファンからすればキャラ単が組める/組めないはどっちでも良いけど、アニメから入ったファンは、多分、ニャル子さんのキャラ単デッキが組めた方が好ましいだろう。
あと、キャラ単デッキが組めないとキャラクターズカップに出られない。
キャラ単デッキが組めないエキスパンションは、参加できる大会が少ないと言う意味で、買い損になるエキスパンションだと論じる事が出来る。エクストラブースターはBCFやWGPでタイトルカップが開かれないので、ただでさえ買う価値が低いエキスパンションである。その上、キャラクターズカップにも出られないとなると、購入が躊躇われてしまう。そう言う事態にならなくて良かった。

45枚のエキスパンションだから、ニャル子・クー子・ハス太君のキャラ単が組めて、真尋さんが1枚ぐらいカード化されるって事で、ニャル子15種類,クー子15種類,ハス太君14種類,真尋さん1種類の配分になるんじゃないかな?
真尋さんには原作通りベンチでの高い支援効果を発揮して欲しいし、《シャイニング・トラペゾヘドロン》でデッキなり控え室なりベンチなりからニャルラトホテプを呼び出すようなエントリースパーク技を持って欲しいし。

で、ニャル子のキャラ単デッキ。
今日のカード2枚は両方とも手札が少ないと効果を発揮する技効果だった。つまり、手札枚数を少なく維持する事で効果を発揮するデッキタイプになると予想される。
個人的にこの手のデッキタイプを使うのは苦手かも。

なお、キャラ単デッキについては、最近ToCaGeにも思う所を書いたので、興味ある人はそちらを参照。
http://tocage.jp/blog/3153/1344198733.html
特定のジャンルの原作はキャラ単デッキが最適だけど、全てのジャンルの原作でキャラ単デッキが適切とは限らないと考える。だから、今のVスパークがキャラ単デッキ一辺倒なのは問題だと思っている。
つい最近ツイッターの自分のアカウントで、Vスパのキャラ単デッキ志向に好意的な発言と、Vスパのキャラ単デッキ一辺倒に苦言を呈する発言を連続して行った。そしたら、サキオカさんがキャラ単デッキ志向に好意的な発言だけリツィートした。だから、当分はキャラ単デッキ一辺倒でも問題ない参戦作品だけをブシロードは用意しているのだと思われる。
自分が好きな作品で、キャラ単デッキが相応しくない作品が参戦するまで静観かな。むやみに突いて、キャラ単デッキを用意すべき作品でキャラ単デッキが作れなくなってしまったら悲劇だから。