生存報告を兼ねた「ハイエンドユーザ向けTCG論」

ここ半年ぐらい、俺の中で一番モチベーションが高いTCGLyceeです。
唯一と言い換えても良いかもしれない。*1
甲府でも、大会があれば3回戦になる程度の参加人数が集まります。
また、ハイエンドTCGユーザ向けのゲームデザインですし。

TCGにおけるハイエンドユーザ向けとは、『コスティキャンのゲーム論』(http://www004.upp.so-net.ne.jp/babahide/library/design_j.html)で言う所の「意志決定」が多く、「資源管理」が複雑な物を指します。*2
これが逆な物は、エントリーユーザ向けとなります。ヴァイスシュヴァルツやヴィクトリースパークなんかが相当しますね。

Lyceeに限らず、既存の萌え系ハイエンドユーザ向けTCGは、バランスの悪さと、ルーリング・カードテキスト関係の弱さを弱点として抱えています。
逆に、先に挙げたエントリーユーザ向けのTCGは、遊宝洞がデザインしてるので、この辺りは満足できる内容です。
バランスとかルーリング関係とか、TCGにおける品質みたいな物です。エントリーユーザ向けの製品は品質高くて、ハイエンドユーザ向けが品質が低いってのは、何か逆ですよね。

ぶっちゃけ、上記で言う所のハイエンドユーザ向けの萌えTCGを遊宝洞にデザインさせて世に出してくれるなら、そっちに飛びつきたいのですよ。
まぁ、遊宝洞に萌え物を作らせるのは難がありますから、そう言う部分はパブリッシャーが味付けすれば良くて。
現状、エントリーユーザ向けのヴァイスシュヴァルツが萌え系TCGとして成功していて、相当数のTCGユーザが増えています。
そしてヴァイスシュヴァルツは発売から3年が経っています。長くTCGを続けているユーザも増えたので、ハイエンド向けに対する潜在的な需要は高まっています。
ただ、現状の萌え系TCGユーザの多くは、遊宝洞デザインによる高品質を当たり前と思っています。既存のハイエンドユーザ向けTCGでは、品質が低くてミスマッチが発生します。
まぁ、別に遊宝洞に限定する必要は無くて、遊宝洞と同程度の品質を叩き出せれば、別のデベロッパーでも良いのですが。
一般的な品質管理の方法論・開発プロセスがしっかりしていれば、特に天才的な才能を持つ人間が居なくても、高い品質は維持できると考えます。開発と保守運用に多くの工数がかかるでしょうけど。

*1:WSとVスパークは、俺得参戦作品が無いからモチベーション下がってます。アクエリは、正念場と思える2011年2月期を無事に超えて存続の危機は去ったと判断できますから、今後はモチベーションが回復する見込みです。

*2:『ゲーム性』って言葉を使うのは適切で無いから、『コスティキャンのゲーム論』を持ち出しています。俺個人としては、「意志決定」のタイミングが多くて、「資源管理」が複雑であれば、ゲーム勝敗の決定に対して運要素が高くても問題ないと思います。途中経過が楽しめますから。