ChaosTCGの講習会に行ってきました。

横浜の講習会、何か150人くらい集まっていました。席が足りなくて2回に分けていました。
詳細ルールについては、どっかが挙げてくれるだろうから、雑感を箇条書きで。

良い材料

キャラゲーとして成立している。

同じ名前のカードが自陣に何枚も並ばない。
システムによって、自分のキャラが勝手に除去されない。
2点目は説明必要かな。キャラゲーとして成立しているアクエリとかLyceeとかだと、プレーヤー自身がバトル参加キャラに指定しないと、自分の支配キャラクターがバトルに参加して負ける事は無い。
キャラゲーとして成立していないプロレヴォとかWSとかだと、自分のキャラクターを中列なり前衛なりに置いたら、相手のターンに勝手に攻撃されてバトルの巻き込まれてしまう。
ここで「アクエリやLyceeも、アタックに出したらガードされてバトルに巻き込まれるのは一緒だろ」と反論されるかもしれないが、ちょっと違う。アクエリやLyceeでアタックに出すのは自分のターンだけの話。状況を読み切って自分の嫁が傷つかない形でアタックに出すことが可能。WSやプロレヴォだと相手のターンまで進んでしまい状況を読みきるのが難しくなる。*1

Lyceeよりキャラゲーとして優れてる点として、列の概念がない事。

好きな位置にキャラを出して、アタックもガードも可能。
Lyceeだと、どの列に置いたかで、ゲーム進行上、どうしてもチャンプブロックしないとならないとか、そう言う事が発生して、泣く泣く自分の嫁を犠牲にする事があるが、列の概念がないChaosTCGには上記の問題が存在しない。

・デザイナーの話

横浜の講師は、実は俺が知っているTCGプレーヤーであった。
タイトルは伏せるが、一定規模のTCG*2で全国大会を優勝してるし、ジャッジとして大会運営にも関わっている。
メルマガに「斉藤氏」と名前が挙がった時に、予感めいたものはあったんだけどね。的中していて超ビックリ。
講師の人は開発に関わっている『中の人』である。
プレーヤーとして実績があるのだから、ゲームデザイン・カードバランスに対する信頼度が高くなる。

悪い材料

・カードデザイン的に、プレイアビリティが高くない。

例えば、イベントカードは、メインで使うカードと、バトルで使うカードに分かれているが、判断付けにくい。
例えば、「表」と「裏」って字は、実はよく似ていて、黒反転で強調するのは良いが、フォントが小さいから字が潰れていて、単体で出てくると表か裏か区別が付かない。

・テキストが整備されていない。

例えば。エルルゥの効果を、自分だけドローするのかと思っていたが、後で話を聞いたら「《HowlingMine》だよ。お互いにドローできる」と言うことだった。

・オートレベルアップが、無駄に運ゲー要素を高めている。

WSのクライマックスカードによるダメージキャンセル+アドバンテージ獲得なのだが、手札からレベルアップさせた時のアドバンテージ差が激しい。
レベルアップは3回起きるが、3回とも手札の場合と、3回ともダメージ判定によるオートレベルアップの場合で、明らかにアドバンテージに差が付き過ぎる。
この程度ならノイズと判断するか、『悪い意味で運ゲー』と判断するは、ゲーム全般に対する感性によるだろう。
俺的に、WSのCXキャンセルは、リフレッシュ後のデッキにおけるCXの比率をプレイングで操作できる点や、プレイングでリフレッシュを促進できる点から、『良い意味で運ゲー』だと考えているから、それと照らし合わせると、オートレベルアップは『悪い意味で運ゲー』になっている気がする。

・ゲームシステムに『センス・オブ・ワンダー』が無い

例えば、アクエリのパワーカードシステムとか、WSのCX関係(特にダメージキャンセル)とか、斬新で秀逸なシステムアイデアが見出せなかった。

結論

キャラゲーとして無難にまとまっています。
参戦タイトルに強い思い入れがあるなら、パブリッシャーがブシロードですので、オススメのTCGと言えましょう。

俺のTCGシステム観には変なジンクスがあります。
俺が入れ込むシステムは世間的に微妙で、俺が興味薄いって思ったタイトルは世間評価高くなります。
例えばアクエリ。俺はシステム的に評価高いですが、今は凋落してます。
WSも俺はシステムを高く評価してますが、運ゲーとして否定的な意見な人も多いです。
逆に、Lyceeについては、俺的にシステムの評価は高くないのですが、現状、非常に栄えています。WSが出てくるまで、ここ数年の萌え系TCGの市場を独占していたと言って過言はありません。
ChaosTCGは俺的に高い評価ではないので、多分、世間一般的にはTCGとして評価高くなると思われます。

*1:念の為に指摘しておくと、キャラゲーとして成立している=ゲーム性が犠牲になっているである。
ちなみに、アクエリのネームレベルシステムは、その点を上手く回避している。中井まれかつ先生の夭逝は本当に損失である。新規TCGが出る度に蒸し返す事になるのか俺は。

*2:市場規模で言うと年商で10億は超えている