続・ルールの話:対象と目標について

旗色はすげー悪いんだけど、一応。

複数の種類の対象

原則として、カードが効果を発揮する対象は≪≫で囲われている。1つの効果で複数の種類の対象がある場合、それぞれが囲われている。

《降霊会》
≪あなたの任意の、あなたのダメージ置き場のカードX枚≫をあなたの手札に戻す。その後、≪このカードのコスト≫をあなたのダメージ置き場に置く。

《降霊会》のテキストを見れば解るが、「ダメージ置き場のカード」と「コスト」を対象に効果を発揮してるから、両方が囲われている。

しかし、効果の対象だと考えられる文言が全て≪≫で囲われていないカードも有る。

《呪文封印》
目標の≪プロジェクトカード1枚≫を、そのオーナーのダメージ置き場に置く。その後、このカードをあなたのダメージ置き場に置く。Xは目標のコストに等しい。

《降霊会》の囲い方を考えると、《呪文封印》は「このカード」を≪≫で囲う必要があると考えらられるが、何故か囲われていない。

また、《降霊会》と同じく効果でコストをダメージ置き場に置くカードでも、「コスト」が≪≫で囲われていないカードがある。

《暗黒魔法》
このカードのコストをダメージ置き場に置く。その後、≪あなた≫はXドローする。

ちなみに、《暗黒魔法》の効果アイコンは「目標」だ。なのに《暗黒魔法》のテキストに「目標の」と言う文言が無い。*1

《再インストール》は、《暗黒魔法》と同じく「その後、あなたはXドローする。」と言う文言があるが、こちらは「あなた」が≪≫で囲われていない。

《再インストール》
≪あなたの手札全てとあなたのテリトリーのキャラクター全て≫をあなたのデッキに戻し、そのデッキをシャッフルする。その後、あなたはXドローする。

《降霊会》との対比に戻ると、エフェクトでも支払ったコストが捨て札置き場以外に行くカードがあるが、コストが≪≫で囲われていないカードが有る。

《電脳妖精“ラプンツェル”》
チャージ2
1:目標の≪ダメージ置き場のカード1枚≫を、そのオーナーの手札に戻す。このエフェクトのコストはダメージ置き場に置く。
1:≪あなた≫は1ドローする。その後、このエフェクトのコストをあなたのデッキの1番上に置く。

なお、《降霊会》《呪文封印》《暗黒魔法》《再インストール》《電脳妖精“ラプンツェル”》は全て同じエキスパンション『魔術師の呪文』に収録されている。

『魔術師の呪文』の次に出たエキスパンションである『悪魔の契約』収録のカードでは、支払ったコストが捨て札置き場以外に行くカードでコストが≪≫で囲われている。

《天狼“飯塚 秋緒”》
このカードがセットされた場合、≪このカードのコスト≫はオーナーの手札に戻り、≪あなたのダメージ置き場の”飯塚秋緒”のネームを持つカード≫はオーナーの手札に戻る。
このキャラクターが耐久力にダメージを受けて捨て札になる場合、このカードをオーナーの手札に戻し、≪このキャラクター≫は場に残す。

上記のカードで対象として≪≫で囲われている/囲われていないの差は、現状、ルール的には存在しない。しかし、将来的に「プレイヤーは効果を受けない」「コストは効果を受けない」と言ったデザインのカードが出て来た際に、効果を受ける/受けないの差が出てくるだろう。

アタック宣言・ガード宣言の取り消し

対象が「アタック宣言・ガード宣言」のカードと、対象が「キャラクター」のカードが存在するらしく、≪≫で囲われている文言が使い分けられている。

●対象が「アタック宣言・ガード宣言」

《大天狗“鞍馬大僧正坊”》
≪このキャラクターのアタック宣言に対してガード宣言するか、このキャラクターにガード宣言されたキャラクターにセットされているパワーカードX枚とパーマネントカード全て≫をオーナーの手札に戻す。Xはこのキャラクターのパワーに等しい。
1:≪このキャラクターのアタック宣言またはガード宣言≫を取り消す。

《ソード・オブ・ダンシング》
オフェンシブ
≪このキャラクターのアタック宣言に対してガード宣言したキャラクター≫に、ただちにXダメージを与える。Xはこのキャラクターのパワーに等しい。
このキャラクターのアタック宣言に対してガード宣言された場合、≪このキャラクターのアタック宣言≫を取り消す。

●対象が「キャラクター」

《逢鬼“茨木童子”》
このキャラクターがプレイヤーにアタックした場合、通常のダメージ判定の後、≪このキャラクターのアタックを受けたプレイヤー≫の手札から、あなたの任意のカード1枚をそのプレイヤーのダメージ置き場に置く。
1:≪このキャラクター≫のアタック宣言を取り消す。

《妖精の女王“ティタニア”》
オフェンシブ
1:目標の≪キャラクター1人≫のアタック宣言を取り消す。

対象が「アタック宣言・ガード宣言」なら《ウリエル》みたいなエフェクトの効果を受けないキャラクターの宣言も取り消せるけど、対象が「キャラクター」なら取り消せない。ルール上はこんな違いが出てくる。

再び、「複数の種類の対象」

更新情報の@Kさんが書いていた《三元遁甲陣》の話だけど、今の所Q&Aが出てないから結論は出せないかと。
キャラクターは《プロテクション・シールド》で防げて、セットされているカードは防げないってのは、「キャラクター」と「セットされているカード全て」が両方対象という考え方だと思う。これは、SagaI時代の《奇門遁甲陣》の考え方で、QA-493が出ている。
《三元遁甲陣》を同じように解決するには、「目標にセットされているカード全て」も≪≫で囲む必要があると考える。

《三元遁甲陣》
目標の≪『WIZ-DOM』のキャラクター1人≫と、目標にセットされているカード全てをオーナーのデッキに戻し、そのデッキをシャッフルする。

奇門遁甲陣(71)
奇門遁甲陣(949)
呪紋(119)
呪紋(1016)

QA-493
奇門遁甲陣》の使用宣言にレスポンスして、目標のキャラクターに《呪紋》を使用した場合、パーマネントカード、パワーカードはデッキに戻り、キャラクターは場に残るのでしょうか? (2002/11/01更新)
その通りです。

ちなみに、「目標にならない」なんてカードはあります。《禊巫女》とか《魔道士》とか。「対象にならない」は無いんだけど。
《アシュレイ》のエフェクトを《空間歪曲》で曲げられるかについては、ルールサマリーの10-1から曲げられて良いと考えるけど、これは拡大解釈に属するかもしれない。

*1:効果アイコンが「目標」で、テキストに「目標の」と言う文言が無いカードは、他に《煉神還虚》《復活》《天探女》《式神刹那式》《輪廻転生》《天岩戸》がある。