ジャッジ確保のためのフロアルール統合

ジャッジに必要な知識・技術を2つに分けると、「ゲーム自体の知識」と「大会運営に関連する知識・技術」となる。
この内、「ゲーム自体の知識」はタイトル毎に異なる。
しかし、「大会運営に関連する知識・技術」に関しては、本質的にタイトルに関わらず共通する内容となるはずである。
だから、例えば、D0でジャッジの資格を持っている人に対し、アクエリの「ゲーム自体の知識」のみジャッジと公認できるレベルにあることを試験で確認できれば、「大会運営に関連する知識・技術」に対しては試験を課す事無く、ジャッジとして公認しても問題無いと言える。
しかし、実際はそう簡単に行かない。フロアルールがタイトル毎に異なる事が「大会運営に関連する知識・技術」をタイトル毎に異なるものにしている。

特に新規タイトルの立ち上げ時期など、質の高いジャッジの確保が必要となる。その際、「ゲーム自体の知識」も「大会運営に関連する知識・技術」もタイトル毎に違っていれば、ジャッジの確保も容易でない。しかし、「大会運営に関連する知識・技術」だけでも共通化していれば、その分、ジャッジの確保が容易になる。*1

だから、販社が同じTCGはフロアルールを統一して欲しい。「アクエリ」「D0」「Lycee」「プロジェクトR」でそれぞれ異なるフロアルールを持つ合理性は無い。D0のフロアルール辺りに統一しちゃえば、複数のタイトルでジャッジをやる人の負担も減り、ジャッジ確保が容易になる。
プレーヤーにとってもメリットはある。タイトル毎に異なるフロアルールを正確に把握する必要がなくなる。*2

少なくとも、D0とプロジェクトRはフロアルールを共通化する事は比較的実現性が高いのではないだろうか?

*1:余談だが、D0はMTGとフロアルールが近い。D0最初のグランプリから、MTGで実績の有る人たちがヘッドジャッジに就任しており、ジャッジングに関して全く不安を抱かなくて済んだのが好印象だった。フロアジャッジが多少のミスをしても、ヘッドジャッジに上告すれば問題無い事が保証されていたのだから。

*2:フロアルールの違いから来る、ジャッジの利用の仕方の違いを認識していないプレーヤーは少なからず居る。D0ではMTG出身のプレーヤーが比較的好成績を収めている。これに対し、アクエリ出身のプレーヤーは成績が芳しくない。数多くのトッププレーヤーがD0に参戦しているにもかかわらずだ。この差は、ジャッジ利用の巧拙に差がある事も要因の1つだと言える。