エキスパンション落ち論

原作を持たないTCGはバランス調整や新規ユーザ獲得や商売上の理由から、一定の間隔で古いエキスパンションを使えないようにしないとならない*1。もはやコレは常識だと言って良いだろう。
ただし、同時に、エキスパンション落ちするタイミングは、ユーザが辞める最大の契機にもなる。
アクエリとかD0のユーザの中には、MTGのブロック制のような、エキスパンション落ちをするルールを作って欲しいという要望がある。
『アクエリアンエイト』の中で木谷会長は「ユーザの数とか状況とか見て、いつ落とすのを決めたいから、事前に予定を立てれない」と言う趣旨の発言をした。
ユーザの立場から見た場合「今、買うカードがいつまで使えるか?」という点が気に掛かるから、ユーザはエキスパンション落ちのルール制定を希望する。例えばMTGだと「ブロック最初のラージエキスパンションは2年間、2つ目のスモールエキスパンションは1年8ヶ月、ブロック最後のスモールエキスパンションは1年4ヶ月使用可能」ってのが確定してるから、納得して買える。また、これを短いと感じる人は、MTGをやらないと言う選択肢を取れる。現在、MTGをやらすに国産のTCGをしているプレーヤーには、MTGの最長2年という使用可能期間を短いと感じている人が多い。特にMTGを引退して他の国産TCGに移っている人は「スタン落ちについていけない」と言う理由を挙げる。
アクエリのSagaII移行時、直前に出た『磨羯宮の女神』は8ヶ月ぐらいしか使えなかった。その前に出た『夢幻の天秤宮』1年ちょっと、『悠久の処女宮』で1年半ぐらいだった。
しかも、SagaII移行の話が出たのは『磨羯宮の女神』発売の2ヵ月後ぐらいであった。ユーザからしてみれば、不意打ち、騙し討ちも良いところであった。

話を戻すと、「ユーザの数とか状況とか見て、いつ落とすのを決めたい」のであれば、エキスパンション落ちのルールの制定はしなくて良いから、発売前に『このエキスパンションは最低何年スタンダードで使えます』と言う宣言をしてくれるだけで良いと思う。仮に最低3年使えるって事になれば、ユーザとしては突然のエキスパンション落ちに怯える事無くカードを買うことができるし、発売から3年を過ぎていれば、実際にエキスパンション落ちするのが3年半後でも5年後でも構わないと思う。
これが、企画側の都合とユーザ側の要望のサドル点になるのではないだろうか?

*1:原作付きは、原作キャラの人気に依存してるのだから、落とすわけには行かない