リソースの管理と配分、コストパフォーマンスの話

ゲーマーが常に考える事ってのは、与えられている限定されたリソースをいかに有効に使って目的を達成するかと言う事。1つの行動を行う際しては、費やすリソースに見合う結果が得られるか、つまりコストパフォーマンスを常に評価する。
で、ゲームってのは現実の一部分をシミュレートしたものだから、こういう考えは現実にも応用できる。
MtGだと、全世界レベルでユーザが居るわけだから、宣伝にも開発にも保守にも使える予算も多くなり、

  • 全国各地で定期的に大会が開かれるように手配するシステムを作りつつ、
  • 不正を行われ対処できなくて決勝戦ノーコンテストにしなくても済むように予めフロアルールなどを用意しつつ、
  • リリース後になって大幅な手直しが必要とならないバランスの取れたカードを開発しつつ、
  • テンプレート化するなどして、読み手が一意に解釈できてルール的に困らない文言でカードテキストを書きつつ、
  • 用語をきっちりと定義して整合性の取れたルールを制定しつつ、
  • ついでにルールが改正されたら過去に出したカードの文章を全て手直しする

事ができる。
国産TCG、例えば自分がやっている範囲で言うとアクエリやLyceeになるけど、MtGと比べたらユーザが少ない訳だから、宣伝・開発・保守に回せる予算は少なくなる。ここで、プロデュースする側は限られた予算をどう分配するかを考える事になる。
ブロッコリーの売っているTCGは宣伝に特化する傾向があり、こと大会やイベントを開く方面(=TCGを遊ぶ機会)に関してはMtGを凌駕している感がある。自分はこの点を買ってMtGからアクエリに乗り換えた訳だから、他の部分、カードデザインやカードテキストやルーリングの面で不安があっても、まあ仕方ないと考えるんだけど、それでも限度というか、最低限のラインってのがあると思う。
整合性あるルールを細かく制定し、このルールに合わせて今までに出して全カードのテキストを書き直したoracleも作れなんて要求は、ユーザからすれば当然のものだけど、必要とされる予算と(辞めるユーザが減る事で)見込まれる売上が釣り合うとは思えない。
要は、不満が高まって「しっかりしたルールに作り直せ」なんて無茶な要求が出てこない程度に、アクエリはQ&Aの対応ぐらいはしっかりやって欲しいと言うこと。