TCGプレーヤーの為のパチンコ・パチスロ講座(キャラ物のタイアップ編)

トラックバックは飛ばさないけど、池っち店長ブログ(http://blog.goo.ne.jp/tcg1234)で、パチスロの『エヴァ』について事実誤認に基く記事が有ったんでツッコミ入れてみる。
それは2007/09/10の記事。
まず前提としてパチスロって若い世代が打つものです。20代〜30代の若いにーちゃんが打ちます。『エヴァ』直撃世代ですね。
これに対し、おじさんって呼ばれる世代はパチンコは打ちますがパチスロはあまり打ちませんね。パチスロはTVゲームみたいにシステムが複雑で、そこに攻略要素があります。テレビゲームに馴染んでいない世代には難しいのです。
まずはパチスロの『エヴァ』の話。
パチスロの『エヴァ』が発売されたのは、2005年10月です。
パチスロの基礎知識として、近年はギャンブル性・ゲーム性の高い「4号機」*1と言う「基準」−−TCGで言うとレギュレーションですかね−−があったのですが、ギャンブル性の高さが問題になって、新しい「5号機」と言う「基準」に移行する事になった。
パチスロの『エヴァ』は、この「5号機」最初の台。「4号機」と比べるとギャンブル性もゲーム性も格段に低い。「5号機」最初の台と言うことで設置店は多いが、この機種で『エヴァ』の人気が盛り上がった居る訳じゃないですね。
実は、人気のある『エヴァ』はパチンコの方なのです。パチンコの『エヴァ』は今までに3機種発売されていますが、最初の機種は2004年12月に発売されました。
こっちの『エヴァ』も「2004年の新基準」って奴で最初の台です。パチンコの方は逆で、新基準でギャンブル性が高まっています。『エヴァ』はこの新基準を最大限に活かして、非常に高いギャンブル性を実現しました。つまりツボにハマったら大勝ちできる機種となったのです。
パチンコって言うのは、今やゲーム性が皆無で、出球性能=勝てる額の多さと、プレイ中の演出で人気が決まります。TCGで言うなら、カードパワーの高さとイラストの良さで人気が決まるって事です。
ここまで説明すればお解りの通り、パチンコの『エヴァは今までに無い出球性能で大人気を博しました。それが、今の『エヴァ』再人気の下地を作りました。

ついでに言うと、今のパチンコにはゲーム的な攻略性は皆無です。ランプの表示から他人の捨てた隠れ確変を探す程度です。2005年初頭と言うから最初のパチンコの『エヴァ』の話だと推測されますが、プログラム上の根拠の無い「オカルト」攻略の話ではないでしょうか? そうなると、パチスロ北斗の拳』との対比で語られているのが謎ですが。*2

フォローしておくと「タイアップしたキャラの人気だけではダメで、ゲーム性とか出球性能とか、本質部分での完成度が重要」と言う論旨自体は間違いはないかと。パチンコ・パチスロ業界の例を出すなら、例えば『ガンダム』タイアップのパチンコ・パチスロが存在するがヒットしなかった。
ただ、いくら結論部分が正しくても、論証の為の事実認定に間違いがあると、結論すら間違っていると誤認されるんだよね。


○以下は参考資料。
http://ja.wikipedia.org/wiki/CR%E6%96%B0%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%82%A8%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%82%A8%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3_%28%E3%83%91%E3%83%81%E3%82%B9%E3%83%AD%29

*1:厳密に言うと、4号機の中で基準が何度か改定され、ゲーム性やギャンブル性が高まったのは最近7年程度、『獣王』が出てきた辺り

*2:パチスロ北斗の拳』は4号機ですので、DDTとか、成立小役の判別とか、演出から内部状態を見抜くとか、攻略要素が満載です