ライシリアンエイジ

「俺のターン。
ドローフェーズ。まず、デッキから4枚カードを引く。
勢力フェーズ。全てのアグレッシブはインターセプトでガード。
メインフェーズに入ってよいか?」

「勝手にしろ。そちらの残りデッキ枚数は2枚なのに対し、こちらは30枚以上のデッキがある。お前に勝ち目なぞ無いのだからな。」
「では。2コスト支払って、極星帝国2ファクターのこのカードをプレイする。」
「ふん、《サンダーストーム》か。好きにしろ。ドローキャラを処理しても、寿命が延びだだけに過ぎない。むしろ、ガード要員を減らしだだけで、死期が早まるのかも知れないのだぞ」
「良くこのカードを見てみろ。《サンダーストーム》なんかでは無いぞ」
「『るーるる、るーるる、るーるーるー』?
何だ?このカードは?」
「そう、このカードは《るーるーダンス》。宇宙の挨拶をもって、るーの力の奇跡を引き出すカードだ。」
「るーの力?」
「俺は、自分のテリトリーのキャラクターを好きなだけ行動済み状態にする事ができる。行動済み状態にしたキャラクター1体につき1点のダメージを貴様に与えることができるのだ。これがるーの力だ。」
「ふん、何かと思えば悪あがきか。支配キャラクターが6体しかいないお前には『るーの力』をもってしても、この俺様を倒すだけのダメージは与えられぬは。」
「なら食らえ。
そして、自分のルールーに対する無知を悔やむが良い。
超動《るーるーダンス》」

「何? 勢力エリアのキャラクターも行動済み状態に?」
「そうだ。テリトリーとは支配エリアと勢力エリアを含めたものを言うのだ。前のターン、お前の猛攻で勢力エリアに出たキャラクターたちもるーるーダンスに加わる事ができるのだ。わかったら17点のダメージを食らえ」



「危ねぇ危ねぇ。残りデッキの半分を持っていかれた。何とかダメージ負けは回避したな。が、全てのキャラが行動済み状態になってしまえば、攻撃宣言も防御宣言もできまい。次のターンで俺の勝利は確実になった。しょせんは悪あがきに過ぎなかったな」
「ふん、悪あがきはまだ終わってないぞ。
もう1回《るーるーダンス》をプレイする。」

「何? お前のテリトリーのキャラクターは全て行動済み状態ではないのか?」
「《るーるーダンス》のテキストをよく読め。単に『行動済み状態にする』としか書いてない。つまり『末行動状態のキャラクターを行動済みにする』とは書いていないから、行動済み状態のキャラクターを行動済みにすると宣言することが可能なのだ」
「ぐっ」
「自分のルールーに対する無知を悔やむが良い。
神動《るーるーダンス》」

「そんな謎裁定、納得いかねー」
「俺もだ。」