いい加減にして欲しい!(意味不明なQ&A達について その3)

そろそろ、ちゃんと読む気が失せて来ているんだけど、今週も大量に逆転裁定がありました。要約すると、以下の通り。

エフェクトによって作り出されるキャラクター(炎/式神壱式/迎撃機/アストラル/死霊など)は、今まではエフェクトが無効化されると一律に捨て札されていたが、逆転裁定によって、一部のキャラクターは場に残ることになった。

  • 場に残るもの。
    • パイロキネシスト“五十嵐 いぶき”》
    • 《マジシャン“フレア・シュナイダー”》
    • 式神使い“安倍 薫”》
    • 《魔術師“フレア・シュナイダー”》
    • 《フレイムエンジェル “リン・グラフィアス”》
    • 《死霊術師 “グレース・ディアディム”》 (言及ないけど、多分)
  • 捨て札されるもの。
    • 《符術士 “呉 瑛礼”》
    • 《航宙母艦 “エリー”》

場に残る方のカードテキスト

《マジシャン“フレア・シュナイダー”》
(X):支払ったパワーカードを、勢力・なし、分類・「ゴースト」の支配キャラクター・アストラルとしてセットする。 アストラルは、コストとして支払われたX枚のパワーカードをパワーとして持ち、パワーに等しい精神力・精神攻撃力・耐久力を持つ。 アストラルにカードをセットすることはできない。
(1):目標のアストラルひとりを、コストなしでアタック宣言させる。

捨て札されるほうのカードテキスト

《符術士 “呉 瑛礼”》
(1):支払ったパワーカードを、0/1/1、インターセプト、勢力・なし、分類・式神のあなたの支配キャラクター、式神壱式として場に出す。 式神壱式は場に出た瞬間にガード宣言できる。 式神壱式はターン終了時に捨て札される。
(1):目標の式神ひとりをコストなしでアタックまたはガード宣言させる。

《航宙母艦 “エリー”》
場に出ているすべての「マシン」の精神力に+1する。
(1):支払ったパワーカードを、0/1/1、インターセプト、勢力・なし、分類・「マシン」のあなたの支配キャラクター、迎撃機として場に出す。 迎撃機は場に出た瞬間にガード宣言できる。 迎撃機はターン終了時に捨て札される。

両方のカードテキストを比べてみて思うのだが、『(式神壱式/迎撃機)はターン終了時に捨て札される。』の1文が有るか無いかで、『エフェクトの効果で場にセットされている状態のキャラクター』か『それらのカードはエフェクトの効果で場に出ますが、場に出たあとはキャラクターになってる』かの違いが発生するのは、何か納得できない。

ちなみに、「式神壱式」は「式神壱式はターン終了時に捨て札になる。」をアビリティとして持っているそうである。根拠は以下のQ&A。

符術士“呉 瑛礼”(61)

QA-992
《符術師“呉 瑛礼”》の式神壱式をブレイクした場合、どうなるのでしょうか? (2002/11/01更新)
自分の「式神壱式」をブレイクした場合は、「式神壱式」の上にブレイクカードを重ねて新たなキャラクターとします。この場合、ブレイクにより「式神壱式」のアビリティ「式神壱式はターン終了時に捨て札になる。」は消されているので、このキャラクターはこのターン終了時にも捨て札されません。また相手の「式神壱式」をブレイクした場合は、ブレイクの元となった「式神壱式」を捨て札し、ブレイクカードのみで自分の支配エリアに存在します。

アビリティとして持っているなら、無効化されても場に残って良いと思うんだけどなー。それとも、エフェクトが無効化されてるから、アビリティも消えちゃうって発想かな? でも、それだと(炎/式神壱式/迎撃機/アストラル/死霊など)のパラメータとか、カードをセットできないアビリティとかも消えちゃう事になるな。

さて、ここで問題。
パイロキネシスト“五十嵐 いぶき”》がエフェクトで炎を出しました。その後、《アムネジア》をセットされました。もしくは、《サイコジャマー》等でエフェクトを無効化された後に《ノルンの魔法陣》で効果時間が延長しました。ドローフェーズを迎えた時、炎はどうなるでしょうか?
ちなみに、《パイロキネシスト“五十嵐 いぶき”》のテキストは以下。

パイロキネシスト“五十嵐 いぶき”》
(X):支払ったパワーカードを、勢力・なし、分類・炎の支配キャラクターとしてセットする。 炎は、コストとして支払われたX枚のパワーカードをパワーとして持つ。 炎はパワーに等しい攻撃力と耐久力を持つ。 炎にはカードをセットできない。 炎はあなたのドローフェイズに、パワーを1失う。
(0):あなたの支配エリアの炎ふたりを合体させる。

ここでダブルスタンダードが登場します。混乱しないように覚えましょう。

また、一部では「エフェクトによって作り出されるキャラクターは、そのエフェクトを持つブレイクが捨て札された場合も、今回の逆転裁定によって場に残るのでは?」という意見が出ているが、それは間違い。
理詰めで考えるとその通りだと思うが、以下のQAに逆転裁定がかかっていない以上、エフェクトが無効化された場合と、エフェクトを持つブレイクが捨て札された場合は別だと考えないとならない。

フレイムエンジェル“リン・グラフィアス”(375)
フレイムエンジェル“リン・グラフィアス”(401)
陰陽師“安倍 薫”(10)
陰陽師“安倍 薫”(135)
死霊術師“グレース・ディアディム”(377)

QA-2083
これらのブレイクカードの持つエフェクトによってキャラクターが存在しているとき、これらのキャラクターが場から除去されたとき、これらのエフェクトによって既に場に存在しているキャラクターはどうなるのでしょうか? (2002/11/19更新)
エフェクトの元となるキャラクターが場に存在しなくなるので、捨て札されます。

この辺の混乱の発端は、「無効化されたものは捨て札」と言うルールを、何も考えずに「無効化されても場に残る」と変えてしまったのが原因ではないだろうか?
「無効化されたものは捨て札」だった時は、それなりに整合性が取れていたと思う。それを、理由は判らないけど変えてしまったせいで、こんな変なダブルスタンダードが発生してしまったのだと思う。

大改革宣言は果たしてプラスだったのか?

去年11月のジャッジサミットで聞いた話だと、カードデザイン/ルーリング担当のスタッフが一部交代したそうである。その時の木谷社長の発言を要約すると「カードデザイン/ルーリングは下請けに任せていたんだけど、そこがユーザの意に反する事をやっていたから変えた」と言う事らしい。
正確に誰が居なくなったかまでは知らない。その辺は、Saga3が出たときにルールブックを見て、スタッフに挙がっている名前をSagaIIのルールブックと比較しないと判断できないだろう。とにかく、そう言う話らしい。
確かに、大改革宣言前の段階で、カードテキストに不備は多く、QAもそう言う裁定になる説明が書いてなくて不親切だったり、矛盾するQAがあったりした。大改革宣言によってQAに説明が書かれるように、矛盾するQAも指摘すれば改善するようになった。
でも、ここ最近で大量に発生している逆転裁定は「適当な裁定を出す」→「今までのQAと矛盾するから逆転裁定を出す」というパターンになっている気がする。しかも、逆転裁定を出すときには、全部を調べて一気に出せば良いのに、漏れがあるから何回に渡って逆転裁定を出す事になる。今回も、恐らくQA-59とQA-218に逆転裁定を出し漏らしている。
こう言っては失礼だが、大改革宣言前のスタッフより、今のスタッフは質が悪い気がする。
スタッフの質が下がった影響は、大会運営にも出ている。公式大会のヘッドジャッジは、基本的にカードデザイン/ルーリング担当のスタッフが担当している。大会開始時にヘッドジャッジの紹介があるから名前を覚えるようにしてるんだけど、去年までの公式大会で大過無くヘッドジャッジを勤めた人達は、大改革宣言の後、今年の公式大会でヘッドジャッジを勤めていない。
今年の公式大会と言うと、

  • レディーストーナメントの決勝で、ヘッドジャッジがトラブルをちゃんと裁けずに、ノーコンテストとなった。
  • GPアルティで、ヘッドジャッジがウリエルりせっとちゃんで誤った裁定を出した。

などと、ヘッドジャッジの致命的なミスが目立つのだ。

さらに言うと、『ぎゃざ』7月号に載った情報を見るに、カードデザインの面でも、新スタッフは期待できないように思える。多くの人間が指摘してるけど、1F0Cでチャージ1を持つ非ネームのブレイクは出してはマズい。
とりあえず、Saga3のカードデザインに関しては、これより酷いカードが製品にない事を祈るばかりだ。